6月3日、ふくしま若者会が主催した「中田の郷ー人馬ウォ―クラリー」は、募集100人を上回る128人が参加して、盛況だった。

福島県石川町は人口減少率が10%台であり、中通地方の中でもワースト3に入る。2017年4月には過疎法の指定を受けた過疎地域である。阿武隈山系に立地する中田区は、その中でも過疎化が激しく、限界集落を多く含む。現在の世帯数180戸、人口697人。

ふくしま若者会の母体であるNPO法人ふくしま風景塾は、4月22日、古殿町のNPO法人馬事振興会と連携協定を結び、共に過疎地域の活性化に取り組むことになった。すでに風景塾と連携している千葉大学園芸学研究科(霜田亮祐研究室)もこの取り組みに協力している。

人馬ウォ―クラリーは、かねてより我々の活動を支援しているJCいわき石川青年会議所、そして地元の(一社)ひとくらす、婦人グループのコピアの協力により、実現した。また(株)水谷工業と(株)福産建設が現場事務所のトイレ使用等さまざまな協力をしてくれた。両社の社長ともSNSで私の要請を快諾、今回は都合がつかなかったが次回は参加すると誠に頼もしい。まさに民力が結集した地域発の地方創生となった。

参加者数
中田区 20人(案内役班長10人)
石川町内 41人
石川町外 38人
馬事振興会(古殿町) 10人
千葉大 4人
協力者(ひとくらす、コピア、JC) 13人
主催者 2人

合計 128人

スタッフもウォ―クラリーに加わり、小学2年生から80歳までの全員が完歩した。延長約7キロ、登りがきつい上級者コース、休憩時間も含めて3時間。

終盤で足をつる人もいたが、皆さんよく頑張った。

参加者の感想。「途中でやめようかとも思ったけれど、終わってみれば達成感がある」「すべてがとても楽しかった」「触れ合いが良かった」。

中田トレイルは、昨年千葉大学大学院留学生30数人が試走して、日本の里山を体験できると大好評だった。しかし地元の人から見れば、普通の田んぼ、里山、林道の風景の変化に、都会ではない石川町民や近隣町村の人たちが喜び、カメラを向けた。

そして地元の人たちが一生懸命に案内したので、笑い声が絶えない交流、触れ合いができた。もちろん先導する2頭の馬に癒されたお陰で一人の脱落者もでなかった。多くの人が帰り際に馬に「ありがとう」と挨拶していた。

山あいの生まれ故郷に、久しぶりに笑い声がこだました。

 

馬事振興会の鈴木理事長

2頭の馬を先頭に、旧中2小出発

地元の人が一生けん命に案内する


戦前まで軍用馬を訓練した「養駒場」


上杉憲太郎衆議院議員も駆けつけてくれた(二本ブナにて)

二本ブナ(標高615m)、阿武隈山系屈指の眺望、スズランやニッコウキスゲなど貴重植物が自生する。


涼しく、馬も人も元気にする林道

里山園芸民泊(仲田茂宅 福島県民泊第3番目登録)

特別公開「妖精の森」 なぜか石川町非公認キャラのペグマイトが


中2小に戻って、完歩した子供たちにご褒美の乗馬
コピアがふるまった「魔法のカレー」


ある区長経験者は、「中2小の食堂が満席になったのは近年記憶がない」と喜ぶ。な

仲田種苗園がプレゼントした木箱も大好評。