環境戦略 生物多様性を通して地球の緑化を考える 仲田種苗園

造園Works

雑木の庭のデザイン

奥入瀬渓流は、日本を代表する原風景です。十和田湖からの流水で、水量が安定しているために、岩に植物が着生して、島のように見えます。九九島などは、日本庭園の美しさに例えられます。
島に着生している樹木を見てみましょう。(高木)アオダモ・ミズナラ、(中木)ウツギ類(タニウツギ、ノリウツギ)、(低木)ツツジ類(ヤマツツジ、ムラサキヤシオ、ホツツジ)。高木は天に向い、低木は流れに垂れるようです。断面で表せば、高木から低木にかけて岩の中心に向かうように、放射状となって生えています。

奥入瀬渓流の「島」 高木:アオダモなど 中木:ノリウツギなど 低木:ヤマツツジなど

奥入瀬渓流の「島」 高木:アオダモなど 中木:ノリウツギなど 低木:ヤマツツジなど

奥入瀬渓流の大小の「島」

奥入瀬渓流の大小の「島」

 生け花は、植物の最も美しい形を表現します。そこには原理原則があります。「専正池坊いけばな 自然花」(諸泉祐陽 1983)で見てみましょう。基本は3本の役枝で、主位、副位、客位があります。高さの比率は、直立型の場合は、主位1、副位2/3、客位1/2、傾斜角度は主位20°以内、副位45°以内、客位60°以内となります。なお役木を補うものを「あしらい」や「根締め」といい、小低木や草花を用います。
雑木を植栽する場合も、奥入瀬渓流のような島を単位として、生け花に習って、主木(高木)、副木(中木)、客木(低木)とすると理解しやすいです。ただし私の経験から、樹木の傾斜角度は主木15°以内、副木30°以内、客位45°以内が収まりやすいと思います。
さらに庭をデザインする場合は、大中小の島を不等辺三角形に配置すると、自然でかつメリハリがついた庭となります。
植栽の基本形

植栽の基本形

デザインの基本形 (大中小の島を不等辺三角形に配置する)

デザインの基本形 (大中小の島を不等辺三角形に配置する)

東長寺関連樹林葬(2015~2016)

東京都四谷の東長寺は、曹洞宗の名刹です。東長寺は、ランドスケープ計画設計事務所の(株)Humusやそのパートナーである霜田亮祐千葉大学准教授とともに、両墓制と樹林葬を進めていますが、その理念は里山と地域の再生です。 両墓制とは、位牌を東長寺に納め、関連する真光寺(千葉県袖ケ浦)や清涼院(宮城県気仙沼市)の樹林に埋葬するものです。 仲田種苗園は、東長寺の檀信徒会館にモミジや野の花マットを納品(2015年5月)、真光寺では野の花マットの施工(2015年10月)、そして清涼院では造園工事一式を施工しました(2016年6月)

※写真はクリックで拡大表示されます。

掲載実績

雑誌「庭NIWA」2016春号

雑誌「庭NIWA」2016春号
霜田亮祐千葉大学准教授が東長寺関連樹林葬について紹介

写真12 雑誌「庭NIWA」2016夏号

雑誌「庭NIWA」2016夏号
仲田茂司が野の花マットについて講座

 

 

アクアマリンふくしま「カワウソ水槽」(2015)

アクアマリンふくしまの「わくわく里山・縄文の里」の中心となるカワウソ水槽を施工しました。(有)南條庭石さんにお手伝いいただきました。カワウソの飼育施設は擬岩が一般的で、室内での自然石組みは世界初だそうです。それだけに難工事でしたが、水族館担当の中村千種さんの熱意に励まされて無事完成しました。今ではアクアマリン一番の人気スポットとなり、苦労も報われました。

 

アクアマリンふくしま「エッグの森」(2010)

エッグの森全景 (2010)

エッグの森全景 (2010)

エッグの森は、仲田種苗園が水族館の安田純氏と話し合いながら設計・施工しました。従来の造園植栽事例にこだわらずに、福島から関東にかけての沿岸部植生を調査して、独自の植栽方法を実施しました。例えば従来はほとんどが単独で植栽しますが、潮風を受けて、樹勢が弱ることが多いです。そこで私たちは、スクラムを組んで潮風に耐えようと、5種類の高木(スダジイ、モチノキ、タブノキ、ネムノキ、エノキ)を寄せ植えしました。安田氏は、「鎮守の森ユニット」と名付けました。2016年現在で施工後6年経過しましたが、非常に樹勢が良いです。

 

施工6年後の鎮守の森ユニット(2016)

施工6年後の鎮守の森ユニット(2016)

さてエッグの森では、浜っ子ターフ、野の花マット、森っこターフなどのフローラルマットを、潮風の影響の程度によって種類を変えながら、海辺の里山環境を再現しました。 浜っ子ターフや野の花マットは、3年目ぐらいからチガヤなどのイネ科の割合が多くなってきます。これは植物遷移的には宿命で、イネ科を除草するためにはそれなりの知識と労力を必要とします。安田氏は、イネ科はある程度許容して、セイタカアワダチソウなどの侵略的外来雑草を駆除しながら、草刈りでイネ科と導入野草種の共生環境と景観を作っています。これはフランスのジル・クレマン「動いている庭」の思想と管理方法に近いものであり、先駆的な取り組みです。 ルーラル電子図書館「在来植物を活用した植生マットによる緑化システム」(仲田茂司)に、フローラル・マットの可能性と課題について、包み隠さず書いていますので、ご覧ください。

施工3年後の浜っ子ターフ(2013) イネ科への遷移をある程度許容する。

施工3年後の浜っ子ターフ(2013)
イネ科への遷移をある程度許容する。

 

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