2005年7月14日、開館5周年記念事業として、BIOBIOカッパの里がオープンしました。

もともとは、建築意匠としての水深50㎝の円形プールでした。そこに園路を作り、水生植物を植栽して、水中観察ができるビオトープに改修しました。設計施工は、田瀬さんのプランタゴ。施工下請けは箱根植木と仲田種苗園が分担しました。今思えば、仲田種苗園の施工力を育てようとする田瀬さんの配慮を感じます
園路に沿って、フトンカゴによる植栽帯を作り、そこに仲田種苗園がアゼターフを植栽しました。





ビオトープの一画に、フトンカゴで土手をつくって、箱根植木と仲田種苗園で田んぼを作りました。




南相馬市小高区蛯沢中堤から、表土を剥いで、水田の畔に貼り付けました。

また照葉樹林帯のいわき地方の水田の土手は、刈り込むことによって、リュウノヒゲが優占します。地域らしい田園風景、ルーラルランドスケープです。私はプランタゴの小田部真由美さんをロケハンに誘って、リュウノヒゲ土手を設計に入れてもらいました。



シェルター(休憩&物置)は、小田部さんが設計しました。施工は仲田種苗園。
草屋根は、卵パックを裏返しにして、雨水を貯めるという簡便で画期的な薄層構造。側面はフトンカゴでリュウノヒゲマットを張り付け、上部はチガヤマットベースに一部アゼターフを貼りました。


このシェルターは現在も健在ですが、鳥が運んだのか、実生のアカマツが屋根に生育しています。初代は大きくなりすぎて伐採されたが、次の2世代ぐらいがまた生えてきています。
アクアマリンには、潮風に強いクロマツしか植栽されていないので、このアカマツは内陸の森から鳥が運んだものです。アクアマリンの経験からは、一般に言われるよりも、内陸性の樹木の生育が可能です。
